慈船寺の由来

ここは東京都と神奈川県の境を流れる多摩川から近く、若い世代にも人気の高い二子玉川が最寄りの世田谷区鎌田。慈船寺は、頭に刷り込まれた、いわゆる「お寺」というイメージとは違った、白い三角屋根の建物です。

建物内部は、鈴木住職が以前、本願寺海外開教使として赴任していたハワイのお寺の明るくバリアフリーなイメージに近く、本堂も伝統的技術を使いながらもモダンな新様式の内陣に、ゆったりとした椅子の外陣となっています。

年7回の恒例法要、毎月の「ひらかな」法話会、各施設慰問など忙しい寺院活動の合間、季刊の寺報「慈悲の船」と、月間の門信徒通信「みとら」は欠かさず発行しています。

当山は平成5年、浄土真宗本願寺派本山(西本願寺)より、住職・鈴木昭海が都市開教専従員として任命され、平成6年、東京都世田谷区瀬田に浄土真宗本願寺派「世田谷布教所」として開所、一般家屋を借りての寺院活動のスタートを切りました。

「都市開教」とは、日本各地から離郷門信徒が多く集まる首都圏地域に、浄土真宗本願寺派の寺院が少ないことを憂慮し取り組んでいる基幹運動のことです。東京首都圏には日本の3割以上の人口が集中しているのに対し、同宗派の寺院数は421カ寺(全国では10,362カ寺)と非常に少ないのが現状でした。郷里を離れた門信徒の心のよりどころとして、慈船寺は開設されました。

平成9年、境内地を世田谷区鎌田に取得し、平成10年に本堂と庫裏が完成しました。平成10年7月、本山(西本願寺)より、木物本尊(身丈二尺)を受け、平成11年、本堂・庫裏落成慶讃法要を勤めました。また、平成14年12月には、異例の早さでの宗教法人の認証を東京都知事より受けています。